優しい病
だありんの中学時代の同級生がほんの何時間が前に亡くなった。肺ガンだった。
だありんとは、前期後期で学級委員を分け合う間柄だったとか。
一度だけお見舞いに行ってお目にかかったことがあるけれど、大柄な豪快な方だった。音楽系のお仕事をされているとか。
病がわかってから2年近く。
その間、やりたいこと、食べたいもの。会いたい人。思い残すことがないとは言わないけれど、彼にとって時間というものがカタチになった。砂時計のような毎日の中で、家族も友達も少しずつ少しずついろんな覚悟ができていたのではないかと思う。
昨日は、亡くなったあとの段取りの話をしてきたそうだ。
今日、危篤の知らせを受けて駆けつけたけれど、少し落ち着いてきたので、とりあえず解散したその1時間後。電車の中で訃報を受け取った。
泣けないんだよなあ、、なんでだろ
モルヒネとかたくさんだったから、痛かったんじゃないかなあ
でも、ガンって優しいよな
いきなりいなくなるわけじゃないからな
よく頑張ったよ
だありんがぽつんと言った
ガンがいいよね
あんまり痛くないヤツ
そう答えた
なんだかよくわからないけど泣きながら書いている私がいる