MASAYUKI SAKAMOTO Musical Concert「ONE MAN STANDING」〜OMS雑感

怒濤のシアター詣でが終わって少し落ち着いてきたところで、記憶に残したいから記録するステージを書いていこうと思う。

 

MASAYUKI SAKAMOTO Musical Concert「ONE MAN STANDING」

 

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私はずっとミュージカルを観てきたわけではないので、コンサートとしての感想になる。 

そろそろセットリストや演出家菅野こうめいさん演者の飯野めぐみさんのブログなどが出てきたので、ちょいちょい見ながら記憶を掘り起こす。記憶なので、、という言い訳は最大限に使わせてもらうとして。

 

パンフレットもチラシもない。坂本くんのミュージカルコンサートでビックバンド、場所はオーチャードホール。あるのはフライヤー一枚のみ。

 

女神さまが突然ほほえんでくれて、2月7日千秋楽にいけることになったのが前日の夜。これは夢か。夢じゃない。夢かも。ふわふわしていていろいろやらかしたが、それは置いといて(関係各所、まっことに申し訳ございませんでしたっ)

 

ビッグバンドというのは、昔は当たり前だった気がする。

ダン池田とニューブリード。

原信夫とシャープス&フラッツ。

高橋達也と東京ユニオン

このくらいしかでてこないけど、歌番組はほぼビックバンドだった。

ビックバンドというのは、一般には大人数編成によるアンサンブル形態のバンド。

今回は、ホーンセクションと弦パート、ピアノがあったくらいしか覚えていないけど、その音は昭和の懐かしい匂いがした。

過去は、ASKA「昭和が見ていたクリスマス」、この月末はゴスペラーズゴスペラーズコンサート2016 in Naeba」。どちらもビッグバンド編成で、ボーカルがウリのライブである。

坂本くんとビックバンド!これはもう夢の取り合わせ。シンフォニックの話もあったそうだが、坂本くんはビッグバンドの方が似合う気がする。

ちょっとお酒も入って、夜も遅くて、大人が集う場所で歌う坂本昌行

バイオリンよりサックスが似合う。いい女がいたらちょっと引っかけたい的な。

ああもうどうしましょ。(お酒もないし、遅くもないし、品行方正だけど、大人な〜というニュアンスを酌み取ってください)

 

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隣のコクーンは来るけれど、オーチャードホールは初めてだなあと、座ったとたん思い出した。リバーダンスの公演できたな。シートもほぼ同じくらい。センターのバツグンのポジション。

 

ステージに現れた彼は、ミュージカルメイクではなく、坂本昌行その人だった。

長い手足。小さな顔。バツグンのスタイルにとろけそうな声。

長いライブ鑑賞人生で余りの気持ちよさに意識がすぅーっと遠くなる経験は2度目だ。

カレン・カーペンターの声はf/1ゆらぎがあって、聴くものの脳からα波を出してリラックス状態にするので心地よい、と聞いたことがある。まさにそんな感じ。

ダンスに目が釘付けになるのに、バラードでは違う空間にいるようだ。

MCもちょいちょいお馴染みな自虐ネタを挟みつつ、思いの外スムーズな進行(失礼)。

知らない曲もあったが、聞き馴染んだ曲も多かった。

 

私の本日の一番、BewitchedはPal Joeyのナンバー。フランク・シナトラバージョンを意識されたそうだが、これを坂本くんの声で脳内再生してごらんなさいよ。坂本昌行が降り注いで、腰が砕けちゃうでしょ。

Love me tenderはアンドレア・ボチェッリとデビッド・フォスター

こうめいさんが今現在オープンにしているのはこの2曲なので、後はわからないけど、聴いたとたんあの場面が蘇ってくる。

その他にも、The Boy from OZフットルース、ON THE TOWNなどなど、彼が紡いできたナンバーが続く。

後ろのバンドにも気持ちを配りながら、アンサンブルとも息を合わせながら、踊りながら。それはリーダーでもなく、まあくんでもなく、ただ坂本昌行というセンターに立つシンガーだった。

 

アンサンブルの実力はただ者ではなく、うわーこれでアンサンブル?というレベル。

普通のライブでは、メインアーティストがいて、バックコーラスがいて、あくまでも光と影で成り立っている。坂本くんとアンサンブルメンバーとの違いは?

たぶん、通しで一作品ではないからなんともいえないけれど、ショービジネスの厳しさを垣間見た気がした。なんで公演前に名前がオープンにならなかったんだろう。理由はあるんだろうけどね。

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前日の歌詞が飛んだことを悔いつつ、歌いきった坂本くん。敢えて書くけれど、アーティストの歌詞飛びとか、間違いとかいいいいいいいいいいっぱいありますよ。笑って歌えないとか、やり直しとかも。マイクすっ飛ばすとか、数えたらキリないし。

そんなことたくさん知ってるはずの羽毛田さんも敢えて救わない優しさ(笑)

でも、坂本くんは許せなかったんですよね、自分が。

 

V6のメンバーは、グルーブではあんななのに(どんなだよ)、全員、ソロは確固たる立ち位置があって、その揺るぎなさは他のGと一線を画している。

みんな違うフィールドにいるのが見事というか、掛け値なしにリスペクトしあっているのが傍目にも伝わってきて、それがなんとも心地よい。それは、まだ解散してないの?とか、岡田くん以外に何してるの?とか、外野の心ない誹謗中傷(敢えて)に晒されるファンがにっこり余裕でいられる所以だ。

24年間ミュージカルをやっているのに、メンバー全員が観に来たのは結成20年にして初めてという。

それだけの重み。

そして、鳴り止まないスタンディングオベーションと、最後に幕をめくってふっと出てきた坂本くんが

「今日、ぼく(←ひらがな)、すべてがうまくいきました!」

「V6のファンはなんでこんなにステキな方が多いんですか、とニッポン放送の警備の人に言われました」(ニュアンス)

と〆たのが、なんだかもう、、、ああ、何で映像にならないかなぁ。。。

 

1回見に行けただけで満足するべきなんだろうけど、これはもうたくさんの人にみてみてみてみてっっっ!と見せびらかしたい。そんな、真っ昼間だけど、夜な気分でした。